剛性
変形に抵抗する性質
剛性とは、外部から曲げやねじりの力が加えられた時に寸法変化が起こりにくい性質のことを指します。力に対して変形が小さいものは剛性が高い(大きい)、変形が大きいものは剛性が低い(小さい)と言われます。普段は聞き慣れない言葉だと思いますが、構造力学や構造設計では頻繁に聞く言葉です。簡単に言えば、物体の固さを表す数値です。
金属や樹脂など、ある程度の厚みがある材料については通常、剛性という言葉が使われますが、紙・シート・フィルムなどの薄い材料では、英語のスティフネス、腰、強さと言うこともあります。先ほど外部からの力について述べましたが、力が加えられた後、外部からの力がなくなり物体が元に戻ることを弾性と呼びます。そして、外部からの力と、弾性変形の比をヤング率と言います。これらの説明には、バネを思い浮かべると分かりやすいかと思います。身近にある、あらゆるものにバネが使われています。バネは押さえつけると変形し、くしゃっと縮まりますが、力を抜くと元に戻ります。
この性質を弾性と言います。またヤング率は低いほど、剛性が低く、変形しやすいことがわかります。例えば、ヤング率の低い材質でできた製品をマイクロメーターでは計測する場合、ネジを締めすぎると変形によって正確な数値が出ません。ヤング率は金属とプラスチックで大きく変わり、例えばアルミニウムが約7、黄銅が約10、ポリエチレンは0.1前後という数値が出ています。
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