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ナイロン

素材

様々なグレードで幅広く活用されている樹脂

ナイロンと聞いて最初に思い浮かぶのは繊維素材という方もいらっしゃるかと思いますが、ナイロンは工業用にエンジニアプラスチックとしても幅広く用いられています。

その際PA6(6ナイロンと呼ばれるもの)と表記され、PAというのは「ポリアミド」のことを指します。この6ナイロンは1938年に米国デュポン社より発表されました。一概にナイロンといっても種類がありますが、ポリアミド樹脂全般のことを指します。

見た目は乳白色で、滑らかな手触りです。6ナイロン材の特性は耐衝撃性や耐薬品性に特に優れ、更に吸水によって柔軟になり、耐衝撃性が増します。耐寒冷性の特性もあり、低温でも物性が劣化しません。しかし加工上、注意を払わなければいけない部分もあります。切削加工性は良いのですが、バリ・カエリの除去が難点なことです。

耐熱は80℃~140℃までありますが、上記に紹介した物性はグレードによって異なります。グレードにPA66(66ナイロン)があり、6ナイロンよりも強度や耐熱性に優れています。見た目は6ナイロンに比べると薄黄色をしています。黒の不透明色でガラス入りのグレードも有り、PA6GF(グラスファイバー)30%と表記されているものはガラス繊維が30%含有されています。標準グレードよりも機械的強度や熱変形温度の向上につながります。

ナイロンの用途に自己潤滑性があることから機械部品の軸受けやギヤ、カムなどの機械摺動部品に使用されることが多いです。食品衛生性もあり、食品関係のレールや容器等に使用されています。これら6ナイロンよりも優れた特性を持つナイロンがMCナイロンです。MCナイロンについては、ワンポイント講座の6ナイロン樹脂より優れた性質をもつ「MCナイロン」をご覧ください。

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