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非結晶性樹脂

素材

非結晶性樹脂

非結晶性樹脂とは

非結晶性樹脂はプラスチックの一種で、その特徴は「乱雑な構造」です。つまり、この種のプラスチックは、分子が規則的なパターンで配置されていないため、結晶構造を持っていません。その結果、透明性や透光性に優れ、多くの用途で使われます。非結晶性樹脂は、素材を使いやすく、形作りや成形がしやすいのが特長です。さまざまな形状やサイズのプラスチック製品を作るのに適しています。例えば、プラスチックボトル、食品容器、プラスチック袋、フィルム、レンズ、おもちゃ、自動車の部品、電子機器のケースなどがこれにあたります。

非結晶性樹脂の主な種類

ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)
PAI(ポリアミドイミド)
PEI(ポリエーテルイミド)
PMMA(ポリメチルメタクリレート / アクリル)
PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)
PC(ポリカーボネート)
PPSU(ポリフェニルサルフォン)

結晶性樹脂との透明性の違いについて

非結晶性樹脂は通常透明で光を通しやすい性質を持つ一方、結晶性樹脂はその透明性が低くなる傾向があります。これは、結晶性樹脂の分子構造に起因しています。結晶性樹脂は、その名の通り、分子が規則的な結晶構造を持っており、この結晶部分と非晶部分の間で屈折率が異なるため、光が内部で乱反射しやすくなります。これが結晶性樹脂の透明性の低下につながります。
ただし、一部の結晶性樹脂には例外があり、その透明性を維持するために特別なプロセスが使用されます。たとえば、PET(ポリエチレンテレフタレート)は一般的な結晶性樹脂であり、通常は透明性が低い傾向にあります。しかし、PETを用いたペットボトルなどの製品は、結晶性樹脂が結晶化し始める温度付近で急速冷却することで、結晶化する時間が不足し、結晶化度が低下します。結晶部分を減らすことにより、結晶性樹脂であっても透明性を保つことが可能となります。

結晶性樹脂についてはこちら

樹脂・プラスチックの分類についての記事はこちら

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