設計変更で製品表面のコーティング剥がれを改善
設計変更で解決の事例
表面にテフロンコーティングをした搬送架台を使用中のお客様から、表面のコーティング剥がれが頻発するため、剥がれが起きないようにして欲しいと相談がありました。当時の状況では、搬送架台表面のコーティングが剥がれることで作業効率が落ち、再コーティングの費用も嵩んでいました。
架台自体を摺動性に優れた材質で製作するのは1つの手段ですが、今回の場合は要求される強度が高く、候補材質がPTFEのようにスペックが高くなるため材料費も高くなります。そのため、低コストで改善できる方法から検討することにしました。
まず、コーティングの剥がれがどのタイミングでどこから発生しているかを調査しました。
この搬送架台は表面(荷物が通過する面)にビス止めされており、その箇所の僅かな隆起で摩擦が起こり剥がれの原因となっていました。
そこで、裏面から固定する設計に変更することで、搬送架台表面に干渉物のない形状にしました。この変更により、コーティングの剥がれは改善し、スムーズな搬送ラインに生まれ変わりました。
当社では切削加工で製作した製品への表面処理として、テフロンコーティングも行います。テフロンコーティングとは製品の表面に膜を形成することにより、耐熱性や摺動性を付与する加工です。PTFE・PFA・FEP・ETFEの4種類のテフロンコーティングを取り扱っています。
今回の提案事例内のプラスチック材質紹介
PTFE
フッ素樹脂の1つで、滑らかな手触りと摺動性が特徴のスーパーエンジニアリングプラスチックです。連続使用温度が260℃程度と高く、摩耗に強い特徴から摺動部品などの材質として使用されます。
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