難燃性プラスチック材質の種類と特徴
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断熱材とは、熱を遮断する材質を指します。超低温域の-253℃から、超高温域の2000℃以上までの範囲で使用されています。断熱材には様々な種類があり、使用される業界・用途も多岐にわたります。
例えば、断熱することによって熱変形を極めて小さくし、寸法精度や品質の向上を図るという事例があります。また、工場の生産ラインでは断熱材を使用し、エネルギーコストを軽減し生産率を向上させることができます。
断熱材には、固体・液体・気体の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。その中でも、当社で取扱いがある固体の断熱材は、様々な素材を基に多くの製品が開発されています。
固体の断熱材は、有機質断熱材、無機質断熱材、有機質と無機質の複合板に大別されます。有機質断熱材には、動物性繊維や植物性繊維、またコルク等の木材が含まれています。これらは加工性がよく、コスト面で有利とされていますが、高い温度での耐久性に問題があると言われています。
無機質断熱材には、珪藻土・アルミナ等の粘土質のものから、マイカ・ケイ酸カルシウム等の鉱物質のものまで多種多様の製品があります。これらは有機質断熱材と比べると耐熱・強度において優れていますが、その分コストが割高となることがあります。
複合板は、その名の通り有機質断熱材、無機質断熱材の複合となります。例えば、エポキシガラスは、エポキシ樹脂にガラス繊維を加えた材質です。目的や用途に応じて組み合わせることによって、強度や耐久性が高めることができます。次に当社で取扱のある断熱材について紹介します。
ロスナボード
ロスナボードは、複合板の断熱板で、耐熱温度が約400℃あります。一般の断熱材の耐熱温度が約200℃前後であることから、ロスナボードは断熱材の中でも耐熱性が高い材質です。
ガラス繊維等に熱硬化性樹脂を含浸させたシートを何層にも重ね成形された材質です。他の断熱材では難しいとされていた電気炉や乾燥炉のような高温が加わるような箇所でも、安定した断熱効果が得られます。
規格の最大厚みは40mm、最小の厚みは1mmのものまであります。
また、ロスナボードは対圧縮力にも優れています。強度や断熱性が優れていることの他に、熱による膨張、圧力による変形を最小限におさえることができ、長時間連続で使用されていてもひずみが少ない特徴があります。寸法安定性が高く、精度が要求されるような部品にも使用することができます。
ミオレックス
ミオレックスもロスナボードと同様、ガラス繊維を基とした断熱材です。耐熱温度はグレードによって異なり、200℃~500℃までのものがあります。強度・断熱性が共に優れており、寸法安定性も高いため、ロスナボード同様に使用頻度の高い断熱材です。アスベストも使用されていないため、人体や環境への影響の心配も無い材質です。
ベスサーモ
ベスサーモはロスナボードに迫る性能を持ち合わせながら、低価格を実現した材料です。基本の特性である断熱特性に加え、寸法安定性・耐久性・絶縁性などの様々な機能性を向上させています。耐熱温度はミオレックスと同じく、グレードによって異なり200℃~300℃の範囲です。
また、曲げ強さが高いため、高温の中で曲げの力がかかるような箇所でも、強度が安定しています。ベスサーモには、経済性を重視した「ベスサーモF」、熱伝導率が小さく、断熱に優れている「ベスサーモS」、高い強度、耐熱性を重視した「ベスサーモH」、経済性を追求した「ベスサーモU」の4つのグレードがあります。
当社では、4種類全ての製作実績があります。ベスサーモの加工をご検討の際には、お問い合わせください。
断熱材は非常に硬く、欠けやすい性質があります。そのため、加工も欠けや割れが発生しないよう、慎重に行う必要があります。
また、断熱材へのネジタップの加工はおすすめできません。欠けやすい材質のため、ネジを締める際にタップを切った箇所が欠けてしまい、何度か締めるうちにネジが摩耗してしまう可能性が高いためです。特に、横穴のタップは欠けてしまう可能性が非常に高いです。
ヘリサートやエンザートを挿入することにより、タップ部分の摩耗を避けることもできますが、挿入する際に力がかかり、欠けてしまうこともありますので、タップ加工をお考えの際にはご注意ください。
当社の加工担当者はこれまでの経験により、断熱材の加工ノウハウを持っております。断熱材の切削加工製品が必要な際には一度お問合わせください。
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対応可能な加工については「プラスチック加工・樹脂加工 加工方法一覧」へ。
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