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ロックウェル硬度

物性

ロックウェル硬度とは

焼入れなどによって硬化させた金属やプラスチックの硬さを測る方法は多くあります。測定器具を使用しない簡単な方法は、ヤスリを使うことです。硬さを間接的に知るためには、硬さの異なるヤスリで段階的に対象物に傷をつけ、傷がつけばヤスリの硬さより軟らかいということになります。しかしこれではきちんとした数値は出ません。そこで使用するのが硬度測定器を使用した測定方法です。

その中でもよく使われるのが、ロックウェル硬度計です。これは、頂角120°のダイヤモンド円錐もしくは鋼球を、対象物に押し込みます。その押し込み深さで硬さを測定します。対象物は、押し当てた部分だけ塑性変形しますが、その抵抗を計測器で読み取ります。加える荷重は基準荷重と試験荷重の2段階で、先に基準荷重をかけてくぼみを作り、その後に試験荷重をかけてくぼみを深くします。基準荷重と試験荷重のくぼみの深さの差がロックウェル硬さです。

その他にも、ブリネル硬度計・ビッカース硬度計・ショア硬度計があり、それぞれ特徴があります。ブリネス硬度計は、ロックウェルと同様に、対象物に鋼球で圧力をかけます。すると同様に塑性変形して丸いくぼみができ、この直径を測り、硬さに換算する方法です。くぼみの直径が大きいほど、よく沈んでいる=軟らかいということです。ビッカース硬度計も同じく、対象物に圧力をかけてくぼみをつけますが、その圧子は対面角136°のダイヤモンド製の四角錐です。対象物につく傷はひし形で、その対角の長さを計測して硬さに換算します。

最後にショア硬さです。これは4つの測定方法の中で、最も簡単に使用する計測器です。先に述べた計測器はどれも、押し込み硬さでしたが、これはダイヤモンドの重りを対象物に垂直に立て、内蔵のロックされているハンマーを落下させます。そのはね上がり高さを元に硬さを出すため、測定物に傷をつけないことが利点です。

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